名称 | 一般社団法人 安寧社会共創イニシアチブ | |
主たる事業所 | 〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町46-29 医薬系総合研究棟3階 イノベーションハブ京都内 | |
役員等 | <代表理事> 京都大学大学院医学研究科 社会疫学分野 教授 近藤 尚己 千葉大学予防医学センター 特任教授/医療経済研究機構研究部長 近藤 克則 <理事> 千葉大学予防医学センター 健康都市・空間デザイン学分野 准教授 花里 真道 内科医/宇沢国際学館代表取締役/日本メメント・モリ協会代表理事 占部 まり 京都大学大学院医学研究科 社会的インパクト評価学講座 特定准教授・講座主任 高木 大資 同志社大学商学部 教授 瓜生原 葉子 | |
設立年月日 | 2024年10月1日 | |
事業内容 | 民間等外部の機関が実施する産官学連携のコーディネート事業 文化芸術活動により自然に健康になれるまちづくりに資する社会的共通資本構築に向け、以下の事業を行う。 ・分科会の開催 ・セミナー、シンポジウムの開催 ・情報発信 ・コーディネーション |
設立背景
一般社団法人 安寧社会共創イニシアチブ(通称:AnCo、あんこ)は、多様な資本が正当に価値づけされ、健全に育成・活用される安寧な社会を構築するため、産官学民が連携し多様な分野の知見を総合的に活用できるプラットフォームを設立しました。
設立趣意書(令和5年10月1日現在)
An-nei Community Co-creation Initiative: AnCo(あんこ)
新型コロナウイルス感染症の流行や急激な気候変動により、現在、世界の不確実性は史上最高水準を維持しています。高齢世代だけでなく、未来を築く主役である若年世代も不安にさいなまれ、将来への希望を奪われた中で生活を送っているといっても過言ではありません。私たちはこの状況を乗り越え、全ての世代が安心できる社会を創っていく必要があります。
逆境に立たされた時、私たちは様々な文化活動やスポーツ活動を通じて深めてきた絆により、助け合って、危機を克服してきました。日ごろの祭りや季節行事といった伝統文化や大衆文化に根差した活動、そして想像力を働かせて行う芸術やスポーツ、そしてアニメやゲームなどのエンターテイメント・コンテンツを活用した交流は、絆を深めるために大きな威力を発揮してきました。しかし、コロナ禍はこれまでの逆境とは異なり、これらの多くの活動が不要不急とみなされ自粛を強いられました。その結果、孤独と孤立のパンデミックが生まれました。コロナ禍は、芸術文化やスポーツ、エンターテイメントなどが私たちの生活に不可欠であることを再認識させました。
コロナ禍はまた、地域や都市環境のありようを考え直す格好の機会となりました。屋内での集団活動が自粛を強いられたことで、私たちは共に過ごす時間の多くを屋外空間に求めることとなった結果、街路や広場といった公共空間に一層の快適さが求められるようになったのです。そうして今、世界各国で人間中心の都市空間を再構築する動きが進んでいます。国内でも、歩きたくなるまちづくりやスポーツを活かしたまちづくりなども拡がりつつあります。さらに、コロナ禍は、バーチャル空間で過ごす時間を身近なものとしました。物理環境にとらわれない、新たな仮想現実世界が急激な広がりを見せています。各種SNSをはじめとしてeスポーツなども普及し、さらに、拡張現実や複合現実など、現実社会と仮想空間を連結した新たな世界も出現しています。
国民の健康づくりの計画である健康日本21も、2024年度から始まった第3次のプランの中で「自然に健康になれる環境づくり」を進めることが重要であると謳っています。自然環境の持続性を守ることも、次世代へと安寧な社会を引き継ぐためにも不可欠です。自然と近接した暮らしが心地よい交流と表現活動を生み出し、健康やウェルビーイングを高めることを示唆する研究報告もあります。一方で、アバターなどによる仮想空間での生活には、その心理的効果が期待される一方、身体機能の劣化を引き起こすとの懸念も提示されており、バランスの取れた現実空間と仮想空間の活用方法を模索していく必要があります。
不確実性がこれまでになく高まっている現在、ウェルビーイングが満たされる安寧な社会を実現するためには、これまで以上に真摯な態度と協力、そして革新的なアイデアが必要になっています。自然資本(地球環境)、文化資本、社会関係資本(ソーシャルキャピタル)、社会基盤(都市空間・インターネット・仮想現実技術など)――これらはすべて、私たちが安寧な未来を築くために不可欠な「社会的共通資本」といえます。「お金」で評価される経済資本のみを基準とする社会システムから脱却し、多様な資本の形態が測定され、正当に価値づけされ、健全に育成され、そして活用される社会を目指すべきです。
これら「社会的共通資本」のよりよいあり方を追求することで、人、コミュニティ、地球のウェルビーイングを最大化することが期待されています。こうした取り組みには、ソフトとハードのシステム、情報、マネタイズ、効果評価などを含む総合的なアプローチが必要です。また、市民、公益団体、民間事業者、行政機関、医療や福祉の関連機関、学術機関など様々なセクターの参加が求められます。
京都大学大学院医学研究科社会疫学分野は、健康に影響する社会的な要因を解明し、そこから生じる健康格差を縮小するための様々なサービスを開発してきました。そのなかで、安寧な社会の構築における文化資本や社会関係資本の役割の重要性を認識するようになりました。また、千葉大学予防医学センターは、科学技術振興機構の産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラムをもとに、企業と共にWell Active Community(WACo)コンソーシアムをつくり、良質で活発なコミュニティづくりやそれを支える都市環境のデザインに取り組んできました。そして宇沢国際学館は、経済学者・宇沢弘文が提唱した社会的共通資本の概念に基づき、あるべき社会システムに向けた様々な連携交流活動を進めてきました。
これらの民産官学の共創の経験をもとに、“安寧社会の共創”を目指す組織――技術、デザイン、評価のプロセスを構築・推進するプラットフォーム「安寧社会共創イニシアチブ」(あんこ)の設立をここに宣言し、皆様のご参加を呼びかけます。
英知を結集し、人、コミュニティ、地球全体のウェルビーイングを推進する仲間に加わりませんか。
呼びかけ人
京都大学大学院医学研究科社会疫学分野 教授 近藤尚己
千葉大学予防医学センター 特任教授/医療経済研究機構研究部長 近藤克則
千葉大学予防医学センター健康都市・空間デザイン学分野 准教授 花里真道
宇沢国際学館 代表取締役 占部まり
理事

京都大学大学院医学研究科
社会健康医学系専攻 社会疫学分野 教授
近藤 尚己
人々の健康は、学歴や所得、職業、人とのつながりなどの社会的要因や、政策や文化、景気動向や格差所得といった社会環境の影響を受けます。これらの「健康の社会的決定要因」を解明し、健康格差を解消することで、「だれもが自然と健康になれる」公正な社会づくりを目指しています。
#健康の社会的決定要因 #社会的処方 #JAGES #文化的処方 #ヘルスプロモーション #プラネタリーヘルス

千葉大学予防医学センター 特任教授
医療経済研究機構 研究部長
京都大学社会疫学分野 社会的インパクト評価学講座(寄附講座) 非常勤研究員
近藤 克則
健康格差の縮小を目指す社会疫学やソーシャル・キャピタルなどの健康の社会的決定要因、「自然に健康になれる環境づくり(ゼロ次予防)」、産官学民連携による共創、社会インパクト評価や社会実装などを行っています。
#健康格差 #健康の社会的決定要因 #JAGES #ゼロ次予防 #健康まちづくり #PFS

千葉大学予防医学センター
健康都市・空間デザイン学分野 准教授
花里 真道
個人の行動や選択へ働きかける建造環境や社会環境を整えていくことをめざしたゼロ次予防戦略によるまちづくりを行っています。基礎研究として、暮らしているだけで健康につながる地域要因の探索、応用研究として、健康によい影響をもたらす要因を実際のまちづくりに適用する実証研究を進めています。
#ゼロ次予防 #健康まちづくり #建造環境 #健康都市 #空間デザイン #ウォーカブルシティ

内科医/ 宇沢国際学館代表取締役
日本メメント・モリ協会代表理事
占部 まり
自然と人の心を大切にした経済学者・宇沢弘文が提唱した「社会的共通資本」の概念に基づき、あるべき社会システムに向けた様々な連携交流活動を進めています。また、医療現場の経験から、メメント・モリ~死を想えという問いからよりよく生きることに向き合う場の提供もしています。
#社会的共通資本 #宇沢弘文 #死生観

同志社大学商学部 教授
瓜生原 葉子
学際的な視座で社会によい行動を増やすこと(行動変容)で、社会課題の解決に資する研究を行っています。ソーシャルマーケティングの諸理論に基づく実践を通じて社会貢献を行い、学術性と社会性の両立を推進。また、移植医療について、経営学・行動科学の視座で研究しています。
#ソーシャルマーケティング #行動変容マネジメント #組織行動論 #移植医療

京都大学 社会疫学分野
社会的インパクト評価学講座(寄附講座) 特定准教授・講座主任
高木 大資
“どのような社会環境に生きているのか”といった社会的な要因が人々の健康に影響を与えています。 人々の健康に影響を与える社会的要因やそのメカニズムの解明、そこから見いだされた理論の応用を通じて、より良いまちづくり・社会づくりのための政策的ヒントを提言することを目標として研究しています。
#社会学 #社会心理学 #社会疫学 #ソーシャル・キャピタル #犯罪・非行 #地理情報システム
