分科会レポート Vol.1 地域文化 × テクノロジーによる活動創出[後編](限定公開)

後半は、地域文化活動のアップデートとテクノロジーによる活動創出についての前半のプレゼンテーションを踏まえてディスカッションを行いました。


司会進行
●近藤 尚己(AnCo代表理事、京都大学大学院 医学研究科 社会疫学分野 教授)

ディスカッションメンバー
日彰地区自治会(京都市中京区) / 京都市 / 大阪市 此花区
リアルワールドゲームス株式会社 / 一般社団法人 日本カルチュアプレナー協会 / 株式会社 HTAデザイン事務所


近藤

今回は非常に相性の良いプレゼンだと感じています。具体的なコラボのアイデアが生まれると良いですね。
大江さんは、新しい住民と昔からの住民とのつながりが少ない点を課題として挙げていました。一方で、日彰地区は、祇園祭のように世界的に文化的価値の高い伝統を持ちながらも、商業施設が充実している地域です。こうした背景を活かして、課題の解決につなげられるのではないでしょうか。まちづくりのゴールとして、どのような姿を目指したいと考えていますか。

大江

地域のニーズを深掘りしなければなりませんが、自治会としては、一人暮らしの高齢者や認知症の方が増えている現状を踏まえ、このような方々が地域でつながり、その中で役割をもつことが重要だと考えています。お祭りには、孤独や孤立を防ぐ役割があるのではないでしょうか。

近藤

地域で「孤立死」について話題に上ることはありますか?また、新しい事業を進める際、自治会として直接ゲーミフィケーションを取り入れるのか、それとも市と連携して進めていくのか、どのようにお考えですか。

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大江

この地域では「孤立死」の事例はあまり耳にしませんが、自治会が把握しきれていないだけで、潜在的に発生している可能性は十分に考えられます。また、独居の認知症の方や、認知症の方のパートナーがいる世帯もあり、将来的に孤立する可能性のある課題は抱えています。
また、新しい事業をする際は、行政と協力しながら、データを活用して進めていければと考えています。

近藤

ありがとうございます。リアルワールドゲームス 清古さんから、前半のプレゼンに対してコメントはありますか。

清古

祇園祭には多くの観光客が訪れますが、住民以外の方はどのような形で参加できるのでしょうか。外から見るだけでは、閉じた空間のように感じられ、関わる機会を得にくいことがあります。新しい住民にも開かれた場があれば、外出の機会が増えたり、地域への愛着につながるのではないでしょうか。自治体としては、どのようなスタンスで関わりを考えており、データを活用して何ができるとお考えですか。

 

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